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Art週間2-Terry Riley

そして15日、16日はパシフィック・クロッシング2005によるTerry Rileyの来日コンサート(@自由学園明日館

TerryRiley.jpg

fuRuさんのblogで知ったこのTerry Rileyの来日。

音楽だけではなく、映画とかもそうですが…。
特に音楽を聴くと、手軽にその聴いている時間、音が流れているその瞬間、自分の置かれている世界がガラッと変化させられてしまう、というパワーに酔いしれて(ラリるという言い方もあるかもしれない)しまうのが一時期、嫌悪してしまい、封印していた事がありました。
一言で言うと集中できないんですね。音楽のせいにしてはいけないのですが、音楽の力が圧倒的に強すぎて…。嫌な言い方してしまうと生産性が上がらないんです。好きな音楽で何度も何度も繰り返し聴いている音楽は特に。困っちゃいますよね。好きだから何度も何度も聴きたいのに(笑)。
たぶんそれは振り返ってみると、そのときはきっと私の修業時代だったのだろうと感じています。だから雑念(ではないんですが…)がどんどん、どんどん膨らんでしまう音楽という力に翻弄されてしまうので、やむなく聴く事とという行為をお休みしてしまっていたんですね。

私がまだ学生の頃、通っていたBゼミという現代美術の美研があり、そこで藤枝さん(パシフィック・クロッシング音楽監督)に短い期間でしたがご師事していただいたことがありました。そのときはJohn Cageの楽譜の解釈をご講義いただいたことを覚えています。とても音楽をやっていない私には難しくて(でもすごく興味がある)、研究所からの帰宅時、藤枝守さんと同じ方向だったのをいいことに、車中でいろいろお話を伺ったことがありました。その後も音楽好きの友人に恵まれ、Terry RileyのInCなど何十枚も借りて何度も何度も聴いていました。その後、社会人になり、独立して生活をするようになったときがいわゆる修行時代だったのではないかと思います。
→artistdirectにて 「InC」 (←試聴できます)

そして、月日が流れてまたそんな巡り合わせを感じさせるできごとが…。不思議なもんですね。今は多いにその音楽の力に酔いしれたいなと思うようになっているので、有難い事にタイムリーでした。

現代音楽の理論は難しくてわからないことばかりですが、そんな私でも、このコンサートで音に集中して聴くと、とても有意義で不思議な世界観の中に入り込ませてもらった感じでした。
こちらの講堂では後ろの方に運悪く座してしまうと車道に面しているため、車の騒音が耳障りなのだそうです。やっぱりそうなると厳しいなと思います。
とはいえ音質もとても大切ですが、人間の耳って良くできていて、その音と音の出現に集中していると多少の事はどうでもよくなってしまうのも不思議なことです。そうするとその中身やその音楽そのものを楽しむ事ができるんですよね。たとえその雑音ですら音の一つとして参加させてしまう。「その場に私は居ます」という存在感なのでしょうか…。
またちょっと違いますが、技術に注意を持っていかれてしまうとホントの中身のおもしろさを味わえなくなってしまいがちなんですよね。これも映画とか、絵画とかにも多いに当てはまります。

彼の音と声の重なりとそのリズムはどこか違う世界へ連れていかれてしまったような、そんな気分にさせられます。また私は初めて聴いたのですが、ギターのタウネンバウムのソロも素敵でした。
そして2日目の最後の「FLEXIBLE MIND」はライリーのプリペアードピアノと声、タウネンバウムのギター、高田みどりのパーカッション、石川高の笙、西陽子の琴というアンサンブルでした。これがとても素晴らしかった。
複雑に絡み合う様々な音色に豊かなモノを感じました。こんな美しい世界があるんだな…と。新鮮な世界を教えて頂けた感じでした。多種の組み合わせってホントにおもしろい。Artでいったらアッサンブラージュ(コラージュ)のようなものなのかな。たった5人の演奏者での構成だったのですがそれを感じさせない美しいものでした。聴いていて楽しかったですね。

音を聴いている時って、その自分の置かれている空間ですぐに何か制作をしたい気分にさせられちゃいます。その音やリズムの愉快さ、豊かさそのときの浮遊体験を何かに残しておく事で自分の存在自体を…「確かにそこに私は居ました。」といった痕跡を残しておきたくなる衝動にかられます。音って物質的に残らないからなのでしょうね。
音楽と絵画(物体作品)は密接に関係しています。絵描きは音楽のその急激に世界を変える力に影響を大きく受けて(かつて私はこれも嫌でした。音楽に甘えている気がして…)、その痕跡を残します。音楽の持つ力と物質の持つ力の伝達方法の違いを認識し、頑に拒む必要もなく、双方の素直に感じた部分を自分なりに表現していけばいいんだな…と改めて感じました。

実はついこの前の1ヶ月半の期間、会社で私が担当している方向けのソフトのチュートリアルの制作をしていました。その前からfuRuさんにたくさんTerry RileyのCDをお借りしているのですが、その音楽がこの苦痛で単調な作業(画面キャプチャを無数に撮ること)を助けてくれてました。またデザイン制作しているときも逆に集中して猛烈に制作できたり…。うーん、音楽ってスゴいなー。自分の中でリンクできるとメチャクチャ楽しいなー。なんて…調子良く感じてしまいました☆もう少しだけ聴き込ませていただこうと思ってます。

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» 「ビート経文--テリー・ライリーとビート詩人たち」 送信元 af_blog
昨晩はテリー・ライリーの来日コンサート 東京での二晩目にでかけた。 昨日の初日に... [詳しくはこちら]

コメント (2)

shijimi:

fuRuさん
フフ、お世話になります。TBありがとうございます。まだRileyお借りしてて大丈夫でしょうか??すみません、長々とお借りしちゃって。
アー、なんか今、無性にまた聴きたくなっちゃった。。(笑)

fuRu:

いつのまに、こんなすてきな記事を書かれていたとは。
すかさずTBさせていただきますね。

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About Art週間2-Terry Riley

November 20, 2005 11:52 AMに投稿されたエントリーのページです。

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