sassyです。私の今年の夏のハイライトは奈良への旅でした。photo albumも開設!
今年の正月に日本の家でゴロゴロしながらテレビを見ていたら、たまたまNHKで奈良の唐招提寺大修復の特番が放映されており「そうだ、あの消えた金堂が蘇るんだ」と釘付けになりながら、自分がアメリカに渡ったちょうど同じ年に唐招提寺の平成大修復が着工しとても話題になっていたことを思い出した。一度も拝観することのないまま姿を決してしまうのか・・・と会えずに終わってしまった恋人のような気持ちで(大げさです)そのまま十二年が過ぎていたのです。(月日が経つのは本当にコワイほど早いんだ。)
数日後、友達の家に遊びに行き、記憶が蘇った夢遊病者のようにやや興奮気味に奈良の話をした。
その友達「Kちゃん」は昔総武線の端にある三鷹という町に住んでいた。二人ともセイシュン時代を西東京エリアで過ごし、美大に通い、そして文字好きというかなり低い確率で出会った人物であるからすぐ意気投合して以来、付き合いは長い。
そんなKちゃんの目がキラリと輝いて「奈良にはいい古墳がたくさんあるよ」と微笑んだ。
古墳のことはよくわからなかったが、どうやらKちゃんは私がアメリカに居る間、足繁く奈良に通っているらしかった。横に座って静かに本を読んでいたKちゃんの弟がふと頭を上げて「この人、もう止まらないよ」とつぶやいた。案の定、夜が更けるとともにKちゃんの熱弁は高まり、気がつくと、いつのまにか古代文化の話になっていた。しかし私のまぶたは石のように重たくなって、結局その日はそのまま就寝してしまった。数日後アメリカに戻った後も、私は奈良のことをよく考えていた。
春が過ぎ、初夏がやってきた。急遽日本行きが決まりKちゃんを誘って奈良にゆくことにした。
六月の下旬に降り立った日本は、空梅雨のためか蒸し暑さが炸裂していたが、私たちはそんな気候をもろともせず、お互いカメラを新調したり作戦会議を開いてルートを決めたりと、かなり気合が入っていた。相談の結果、初日は奈良市内、次の日は唐招提寺や法隆寺の斑鳩地方を回り、最後は飛鳥の遺跡めぐりという二泊三日の旅になった。

奈良は広大だ。訪れた寺や古墳や遺跡はどれも皆素晴らしかった。寺も公園もすべてがゆったりゆとりのある造りをしているので、そんな風土を反映して奈良の人たちは非常に穏やかである。とりわけ飛鳥の人々はとても優しい。夕食を食べているあいだ駅の前で待っていようとしてくれたタクシーの運転手さん、帰りがけに娘のピンク色の小学生傘をくれたレンタル自転車のおばさんとおじさん、腰の低いホテルのフロント係りの人たち、みなさん「よくきたねぇ」という優しいまなざしで迎えてくれる。

特に印象的だったのは飛鳥の牧歌的風景と穏やかな仏像の顔だった。飛鳥寺のサムイを着た説明係のおじさんが日本最古の大仏を指しゆる〜い感じで「この人」呼ばわりするあたりも「さすが飛鳥」と思った。
三日間なんとか雨をしのいだ私たちだったが最後の石舞台古墳を後にするころ山峰に入道雲が立ち込め、桜井駅へタクシーで移動中に雷の音がゴロゴロ鳴りだした。奈良の山や寺や古墳たちが私たちを送り出してくれているような気がして、後ろ髪を引かれる思いを感じつつ古都を後にした。
END

コメント (2)
きっかけは唐招提寺だったんだけど、奈良はそれだけじゃないよっていう旅でした。もちろん唐招提寺もため息がでるほど素敵な空間だったんだけど、私の稚拙な文章力ではその良さは説明できないので(笑)実際足を運んで見て欲しいと思います!
写真にも撮ったけど、法隆寺の中門に立ってる仁王像。かっこよすぎてシビれたよ。
飛鳥はね神社仏閣と田舎っていう私の二つの欲望を満たしてくれるところでとっても魅力を感じました。
投稿者: sassy
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August 31, 2009 4:06 PM
日時: August 31, 2009 16:06
Photo albunの写真もどれも渋くていい風景ですなぁ〜(笑)
しかし。ほぉ〜、奈良への旅路のいきさつにはそんな話があったとは!!
ふふ、目がキラリとなったKちゃんの顔が容易に思い浮かべられる〜(笑)
奈良の歴史と人々のあたたかさがまたすごく素敵だね。
投稿者: shijimi
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August 30, 2009 5:45 PM
日時: August 30, 2009 17:45